西原&順也くんシリーズのブログです。 <登場人物> 西原 優希(さいばら ゆうき)日仏クォーター、才色兼備な中学2年の14歳。幼馴染の順也が大好き。 /鳳 順也(おおとり じゅんや)ちょっと小さいけれど、剣道チャンピオンのやっぱり14歳。綺麗で優しい西原が大好き。
夏水日記hanging gardens
> hanging gardens 11−3
 一体何が起きたのだろう?
今目の前で起きている事が理解出来なくて、西原は振り払われた自分の手と、振り払った目の前の順也の顔を交互に見てしまった。
『触るな』と言われた気がするけれど、まさか順也がそんな事を言うなんて信じられなかった。
順也は幼馴染だった頃からスキンシップが好きで、恋人同士になってからこっち、『ギュってして』とか、『キスして』とかいうセリフを言わない日は無い。
「あ・・・ゴメンね、俺何処か痛い所に触っちゃった?やっぱり落ちたときに何処か打ったの?」
 無理やりそう自分を納得させて、西原は気を取り直して、また順也に向けて腕を伸ばして来ようとした。
「背中?今、先生を呼んでくるね、でもその前にベッドに上がろう」
「何処も痛くないっ!西原に触られたくないだけだぞっ!」
 でも、こんどは出来るだけそっと伸ばした腕を、またもう一度、今度はもっとはっきりとした拒絶を込めて振り払われてしまった。

「『西原に触られたくない』って言われました」
「俺は『智也兄さんなんかあっち行けっ』って言われた」
「私には、『お父さんなんか大嫌いだぞッ』だそうです」
「私はプイッて可愛く顔を背けられましたわ」
「うう・・どれもまだマシだぜ、俺なんか顔見た途端に一言『出てけ』だったぞ」
 順也に『触るな』と言われて、普段の西原だったら、いきなりその足で屋上に行き、そこで首を吊りそうな位に落ち込んだだろう。
 順也に拒絶されたら、西原のこの世界での存在理由なんか、ミジンコよりもひ弱になってしまう。
 しかし、その後に順也の病室に入った小枝子と三都葉以外から、続々と同じ被害の声が寄せられた。
 それを聞いて西原は、嫌われたのは自分だけでは無かったと知り取り敢えず胸を撫で下ろした。
「薬が身体の中に残っているせいで少し神経が過敏になっているんですよ、薬が体外に排出されれば自然と元に戻ります、その為の治療もしていきますから、今は余り構わずにそっとしておいてあげてください」
 相談した三都葉にもそう言われて、ショックはショックだったけれど『具合が悪いのでは仕方が無い』と、その時は懸命に気にしない様にしたのだった。



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2008.05.18(01:27)|hanging gardensコメント(0)トラックバック(0)TOP↑
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