「ユウキィ・・」
ユウキが俺を誰にも譲ったりする気が無い事が分って、俺は安心してユウキの胸にギュッとしがみ付く。
「うん・・・やっぱりこんな話は、ジュンヤは恐いと思うよね、恐がらせてゴメンね」
すると俺の気持ちをちゃんと分ってくれているユウキはそう謝って、俺の背中を撫でてくれた。
「んん・・・大丈夫だぞ」
ユウキが俺の事を本当に大切にしていてくれる。
そう思うと、恐いと思っていた気持ちも何処かへ消え無くなってしまう。
「説明の第二段階もあるのか?」
でも、第一段階の説明を聞いても、まだどうしてリングを作らなくちゃいけないのかは分らない。
なので、グリグリと良い匂いのするユウキの胸に顔を埋めながら尋ねると、
「あるけど・・・改めて考えると俺も凹む事だから、聞いて泣かないでね」
ユウキは、そう答えてハゥッと憂鬱そうな溜息をついた。
「喉が渇いたから話の続きは少し待っててね、誰かいるか?」
ユウキが呼ぶと、直ぐに召使さんの返事があって、やがてアレン・マリーさんが、杯を2つ載せた銀のお盆を運んできてくれた。
そしてユウキに葡萄酒の注がれた杯を手渡しながら、
「酔った勢いでお話しですか、潔くありませんね」
と言い、聞いたユウキが物凄く嫌な顔をさせる。
それから、俺には氷を浮かべたオレンジジュースを渡してくれて、
「泣いて落とすと困りますから、ユウキ様のお話を聞く時は下に置いてくださいね」
と、何時ものちょっと恐い顔で注意してくれた。
ユウキと俺が手にしているお揃いの杯は、深い緑色をしたガラス製で、ガラスは碧瑠璃と呼ばれる物凄く高価なものらしい。
同じ重さのダイヤモンドより価値のあるそれは、月明かりの下で、注がれている液体が揺れる度に、それを透かして刻々と玉虫色にキラキラと色を変えた。
しかもそれは『結誓の杯』という特別な杯で、ユウキの結婚する相手に対の一個を渡すのが本当の使い方だ。
でもユウキは特別なそれを、「俺が愛を誓うのは生涯ジュンヤ1人だから、これはジュンヤが使ってね」と言って俺にくれて、俺はとても嬉しかったから、割ったりしない様にとても大切に使っていた。
「じゃあ、話の続きね・・・説明の第二段階は俺の仕事の事です、俺の仕事は何でしょう?」
ユウキはアレン・マリーさんが杯と一緒に運んできた銀の壷から、ドンドン葡萄酒を注いで飲んで、やがてそれが無くなった頃に俺に向けてそう言った。
ちょっとだけ舌が縺れている様なのは気のせいだろうか。
「王立商人っ」
王様の代理になって、遠く離れた国と色々な物を売ったり買ったりするのが、ユウキの仕事だった。
それ位の事はちゃんと知っているので、俺は直にそう答える。
一体、次の話は何だろう?
そして、俺のリングをどうしても作らなくちゃならない理由は一体何なのだろう?
それを聞いた俺はもしかしたら泣いて、宝物の杯も落としてしまうかもしれなくて、ユウキも凹んでしまう凄い内容らしい。
ユウキが俺の事を大切にしてくれている事は知っているので、何を言われてももう恐くはない。
だけれど、何を言われるか想像できなくて、やっぱりドキドキとしてしまう。
なので念の為に、俺はアレン・マリーさんの注意の通りに、手に持ったままだった杯を、慌ててお盆の上に戻した。
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ユウキが俺を誰にも譲ったりする気が無い事が分って、俺は安心してユウキの胸にギュッとしがみ付く。
「うん・・・やっぱりこんな話は、ジュンヤは恐いと思うよね、恐がらせてゴメンね」
すると俺の気持ちをちゃんと分ってくれているユウキはそう謝って、俺の背中を撫でてくれた。
「んん・・・大丈夫だぞ」
ユウキが俺の事を本当に大切にしていてくれる。
そう思うと、恐いと思っていた気持ちも何処かへ消え無くなってしまう。
「説明の第二段階もあるのか?」
でも、第一段階の説明を聞いても、まだどうしてリングを作らなくちゃいけないのかは分らない。
なので、グリグリと良い匂いのするユウキの胸に顔を埋めながら尋ねると、
「あるけど・・・改めて考えると俺も凹む事だから、聞いて泣かないでね」
ユウキは、そう答えてハゥッと憂鬱そうな溜息をついた。
「喉が渇いたから話の続きは少し待っててね、誰かいるか?」
ユウキが呼ぶと、直ぐに召使さんの返事があって、やがてアレン・マリーさんが、杯を2つ載せた銀のお盆を運んできてくれた。
そしてユウキに葡萄酒の注がれた杯を手渡しながら、
「酔った勢いでお話しですか、潔くありませんね」
と言い、聞いたユウキが物凄く嫌な顔をさせる。
それから、俺には氷を浮かべたオレンジジュースを渡してくれて、
「泣いて落とすと困りますから、ユウキ様のお話を聞く時は下に置いてくださいね」
と、何時ものちょっと恐い顔で注意してくれた。
ユウキと俺が手にしているお揃いの杯は、深い緑色をしたガラス製で、ガラスは碧瑠璃と呼ばれる物凄く高価なものらしい。
同じ重さのダイヤモンドより価値のあるそれは、月明かりの下で、注がれている液体が揺れる度に、それを透かして刻々と玉虫色にキラキラと色を変えた。
しかもそれは『結誓の杯』という特別な杯で、ユウキの結婚する相手に対の一個を渡すのが本当の使い方だ。
でもユウキは特別なそれを、「俺が愛を誓うのは生涯ジュンヤ1人だから、これはジュンヤが使ってね」と言って俺にくれて、俺はとても嬉しかったから、割ったりしない様にとても大切に使っていた。
「じゃあ、話の続きね・・・説明の第二段階は俺の仕事の事です、俺の仕事は何でしょう?」
ユウキはアレン・マリーさんが杯と一緒に運んできた銀の壷から、ドンドン葡萄酒を注いで飲んで、やがてそれが無くなった頃に俺に向けてそう言った。
ちょっとだけ舌が縺れている様なのは気のせいだろうか。
「王立商人っ」
王様の代理になって、遠く離れた国と色々な物を売ったり買ったりするのが、ユウキの仕事だった。
それ位の事はちゃんと知っているので、俺は直にそう答える。
一体、次の話は何だろう?
そして、俺のリングをどうしても作らなくちゃならない理由は一体何なのだろう?
それを聞いた俺はもしかしたら泣いて、宝物の杯も落としてしまうかもしれなくて、ユウキも凹んでしまう凄い内容らしい。
ユウキが俺の事を大切にしてくれている事は知っているので、何を言われてももう恐くはない。
だけれど、何を言われるか想像できなくて、やっぱりドキドキとしてしまう。
なので念の為に、俺はアレン・マリーさんの注意の通りに、手に持ったままだった杯を、慌ててお盆の上に戻した。
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