「始めまして、西原優希です、本日は遠い場所から遥々お越し頂きありがとうございました」
夜の11時に煌々と明るい新古心流の広い道場。
その中心に一人で正座し、深々と下げた頭を上げた西原は、膝に手を置き、背筋をピンと伸ばし、声を張ってそう言った。
正座した目の前には、演舞で使う真剣の模造刀が鞘に仕舞われ置かれていて、上げた視線の先には、さっき西原や桜子が壁際で順也の稽古を見学する時に座っていたパイプ椅子が並べられていた。
10脚程並べられた椅子。
そこには鷹也と、鷹也の取り巻きらしい数人の師範と、そして真ん中辺りには、一番の問題である本日のメインゲストである3人の外国人が座っていた。
家元と、田淵、それから史也と智也は、心配顔でその後ろに立ったままこちらを見ている。
『そんなに心配しなくても大丈夫です。』
家元はおろか田淵までが、自分の一挙一動を不安一杯の目で見ているので、そう伝える為に、西原は上げた顔で笑ってみせようとして・・・、そして止めた。
「サイバラユウキって名前だそうですぜっ!兄貴!目が金色っす!顔がいいっす!足が長いっす!」
「わざわざ説明してくれなくても分るっぺぇ〜、いんやぁ〜、まんず、綺麗な少年だっぺさぁ〜、これは、想像以上の収穫だっぺぇ、お得意様に高く売れっぞ〜」
「本当にぃ〜、超綺麗ぇ、金ぴかで目がチカチカしそうよぉ、しかもぉ14才なんてぇ可愛いい〜、スケベ親父に売っちゃう前にぃ〜味見したぁい」
「おいおい駄目だっぺさぁ〜、売り物には手を付けない約束だっぺ〜」
一番中心に座っている、スーツに身を包んだ、フランス政府関係者を詐称する3人の外国人。
人の挨拶も聞かずに声高に喋っている、その2人の男と1人の女のフランス語が、余りにバラバラのハチャメチャで、顔の力を抜いたらそのまま大爆笑してしまいそうからだ。
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その中心に一人で正座し、深々と下げた頭を上げた西原は、膝に手を置き、背筋をピンと伸ばし、声を張ってそう言った。
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家元と、田淵、それから史也と智也は、心配顔でその後ろに立ったままこちらを見ている。
『そんなに心配しなくても大丈夫です。』
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「サイバラユウキって名前だそうですぜっ!兄貴!目が金色っす!顔がいいっす!足が長いっす!」
「わざわざ説明してくれなくても分るっぺぇ〜、いんやぁ〜、まんず、綺麗な少年だっぺさぁ〜、これは、想像以上の収穫だっぺぇ、お得意様に高く売れっぞ〜」
「本当にぃ〜、超綺麗ぇ、金ぴかで目がチカチカしそうよぉ、しかもぉ14才なんてぇ可愛いい〜、スケベ親父に売っちゃう前にぃ〜味見したぁい」
「おいおい駄目だっぺさぁ〜、売り物には手を付けない約束だっぺ〜」
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