場所・・・優希の寝室
登場人物・・・西原優希 大公爵の息子
順也 人魚の国の第三王子(今は人間)「はぁ・・・ただ今、順也」
「んっ、お帰り、優希ぃ・・じゃなくて、お帰りなさい、『あ・な・た』」
「ええっ!!!!何?それ、順也っっ?何でいきなり『あ・な・た』なのっ?!」
「ん?嫌だったか?」
「ぜっ全然嫌じゃないけれどっ、でもどうして?」
「えっとな、ケント君が、きっと優希は沢山怒られてガッカリして帰ってくるから、そう呼んで元気付けてやった方がいいって言ってたからだぞっ」
「ケントが?」
「んっ・・・なぁ、優希ぃ、そんなに皆から怒られたのか?」
「え?ああ、フローリア姫を投げ飛ばしちゃったから、ちょっとね・・でも、隣国の国王にもキチンと謝ったからもう大丈夫だよ、それに順也が『あ・な・た』って、可愛く呼んでくれたから元気が出たよ」
「んっ、そうかっ!それなら良かったぞっ!!」
「うん、ありがとう、順也、そう呼ばれると、もう順也と夫婦になれたみたいで凄く嬉しいよ」
「どういたしましてだぞっ!あっ、それからな、さっき三都葉先生の水鏡で、海の中の智也兄さんと桜子姉さんと久しぶりに話したんだぞっ!」
「そう、良かったね・・あっ、ねえ、お兄さんとお姉さん、俺と順也の結婚のことは何か言ってなかった?例えば、俺を順也のお婿さんとして認めるとか何だとか・・」
「ん〜とな、俺も一応、優希と結婚していいか聞いたらな・・」
「聞いたら?」
「『その件に関しては未来永劫保留だっ、二度と口にするなっ!』って言っていたぞ」
「みっ・・未来永劫保留っ?!」
「なあ、優希ぃ、『未来永劫保留』って何だ?」
「ううううう・・・・」
「何か二人共凄く怒ってたけど、どうしてかなぁ?」
「うぁぁぁぁ・・・・」
「あっ、また優希に元気が無いぞっ、『あ・な・た』って呼ぶか?」
場所・・・フローリアの部屋
登場人物・・・フローリア 隣国の王女
オババ 魔女「きぃぃぃぃぃぃぃーーーー!!悔しいっ!!!!優希様ったら、この青い海の真珠姫、フローリアを投げ飛ばしたわっ!!何故っ?何故なのっ?優希様っっ、この絶世の美女フローリアが、あんな真っ白いヒョロヒョロの子供に負けるどんな理由がありますのっ?納得がいかないっ、絶対に納得がいきませんわっ!!このフローリアが負けた何か良からぬ理由が、きっと何かある筈ですわっっ!!」
「おおせの通りです、ご聡明なフローリア様」
「ぎゃあああっ!!ビックリしたっ、『黒い森の魔女のオババ』、何時からそこにいたの?何時も言っているでしょう?いきなり背後に現われるのはお止めなさいっ!」
「ヒャッヒャッヒャッ・・・コレは失礼いたしました、次は気をつけます」
「ま、まぁいいわ、それよりオババ、今仰せの通りっていっていたわね、それってどういうこと?優希様がフローリアでなくあの貧相な子供を選んだのには、やっぱり何か理由があるの?」
「ヒャヒャ・・・その通りでございます、フローリア様」
「まぁっ!やっぱりそうだったのねっ、で、何なの?オババッ??優希様をこのフローリアとの真実の愛から目を背け指せているその理由は何??」
「ヒャヒャヒャっ・・・それは、フローリア様、あの順也という少年の正体が、人間では無く人魚だからでございます」
「に、人魚?人魚ってあの下半身が魚のあの人魚?そんなものが本当にいるの?」
「はい、人魚は海に住む魔性の者、今の優希様はその人外の魔力に惑わされているのでございます」
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