順也と西原がマンションから家に帰って来たお昼過ぎ、桜子は入れ違いに『友達と会う約束があるから』と、何処かへ出掛けてしまっていた。
バーベキューまでには戻ると言っていた言葉通りに帰ってきたらしい。
「おっ、おっ、お友達との約束は終わったんですか?バーベキュー始まってますっ、智也さんが寂しそうに待っていましたよっ、メッメロン、食べますかっ?」
今の盛大な独り言を聞かれてしまった。
ネクタイピンを無くしてしまった事をちゃんと話すと決めた西原だったけれど、まだ心の準備が出来ていないので、『もしかしたらバレた?』と怯えて、物凄い勢いで挙動不審になってしまう。
「約束は済みましたわ、智也さんには今挨拶してきましたのよ、バーベキュー美味しそうですわね、メロンもいいですけれど何も食べてませんの、お腹が空きましたわ」
「あっ・・・・あはは・・そうですか、じっじゃあ、今バーベキューを焼きますねっ!」
焦った西原はその辺にある準備した物を乱暴にお盆に乗せて、台所から逃げ出そうとした。
だけれど、勘の良い桜子がそんな事で誤魔化せる筈けもなく、
「それで、何を失くしたのかしら?優希君?」
「エッ?・・いえっ・・・別に・・・」
「はっきりおっしゃいっ」
「ううう・・・桜子さんに頂いた子犬のネクタイピンです、すみませんでした」
あっという間にバレてしまい、西原は両手に一杯の食材を抱えたまま、桜子に向かって深々と頭を下げた。
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「おっ、おっ、お友達との約束は終わったんですか?バーベキュー始まってますっ、智也さんが寂しそうに待っていましたよっ、メッメロン、食べますかっ?」
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「約束は済みましたわ、智也さんには今挨拶してきましたのよ、バーベキュー美味しそうですわね、メロンもいいですけれど何も食べてませんの、お腹が空きましたわ」
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だけれど、勘の良い桜子がそんな事で誤魔化せる筈けもなく、
「それで、何を失くしたのかしら?優希君?」
「エッ?・・いえっ・・・別に・・・」
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