西原&順也くんシリーズのブログです。 <登場人物> 西原 優希(さいばら ゆうき)日仏クォーター、才色兼備な中学2年の14歳。幼馴染の順也が大好き。 /鳳 順也(おおとり じゅんや)ちょっと小さいけれど、剣道チャンピオンのやっぱり14歳。綺麗で優しい西原が大好き。
「何でオマエにそんな事を答えけりゃあいけないんだよ?」
「んん、何となく知りたいからだぞっ」
「はぁ?わけわかんねぇ」
 ケント君は顔は女の子みたいに可愛いけれど、口の利き方がちょっと乱暴だ。
 そして俺の質問にも、フイッと横を向いて答えてくれない。
「こらっ、ケントっ、お客様になんて口の聞き方をするんだ、すみませんジュンヤさん、ケントはあなたと同じ14歳ですよ」
 代わりにケント君の頭をゴンツとグーで叩いたリィンさんが、困ったように微笑みながら答えてくれた。
「ふぅーーん、同じ歳なのか・・じゃあな、ケント君はこの都の事を良く知ってるのか?」
「良く知ってる・・とはどういった事をです?」
 次の質問をすると、ケント君はそっぽを向いたままなので、またリィンさんが答えてくれる。
「ん〜、俺は剣が好きだからそういうのを売っているお店のある場所とか、美味しいものが食べられるところとか、あと馬で遠乗り出来る場所とか」
「え・・と、つまりこの全般の事でいいんでしょうか?」
「んっ、そうだぞっ、この街の全部だぞっ」
「ああ・・それなら、ケントは詳しいですよ、特に下町は、彼はそこで生まれて育ちましたからね、見掛けによらず食いしん坊だから美味しいお店も良く知っています」
「そっかぁ・・じゃあ、俺と友達になってくれないかなぁ?」
 同じくらいかなと思っていたら、本当にケント君は同じ歳だった。
 しかも、この街の事にも詳しいらしい。
 ユウキは何時でも物凄く優しいし、今はまっしろも居るから寂しくないけれど、でもずっとお屋敷の中に居るのはやっぱりつまらない。
 もし同じ歳くらいの友達がいて、一緒に色々な場所に出掛けてくれたなら、きっと楽しいに違いない。
 街のことに詳しい友達が一緒なら、きっとユウキだって危ないから外に出ちゃ駄目だとは言わないだろう。
 それに、もうすぐユウキは俺を置いて、遠い北の国へとキャラバンに旅立ってしまう。
 そのユウキが不在の3ヶ月の間、友達がいればいくらかでも寂しくないに違いない。
 だから俺は思い切ってう言ったんだけれど、
「はぁ?オマエが俺と?バカバカしいっ、そんなのは絶対にお断りだねっ!お喋りはいいからさっさと脱げっ!つーーかっ、服くらい自分で着替えろっっ、どんなけ甘やかされてんだよっ?手間が掛かり過ぎだ!!」
 何故だかケント君はいきなり物凄い勢いで怒り出して、俺を強引に万歳させて、着ているシャツを思い切り上に引っ張った。


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2008.05.29(20:07)|LOVE RINGコメント(0)トラックバック(0)TOP↑
 明りを点けていない部屋は、夜の帳が迫り薄暗い。
「じゃあ帰るね、あ・・最後に一つお願いがあるんだ・・あのね、もう絶対に黙って家から出たりしないで?今日は警察の人が助けてくれたけれど、もしかして順也の身に何かあったら俺はどうしたらいいか分からないよ、後ね、順也との約束を破ったのは俺だから、皆とは早く仲直りしてね、それから・・・ご飯もちゃんと食べて、早く元気になってね」
 順也の為にはそれが一番なんだと思い、自分で出て行くと決めたのに、いざそうしようとすると酷く心残りだった。
 なので一つと言いながら、つい色々な事を口にしてしまう。
 でもやっぱり何の反応も貰えなくて、今にも涙が出そうになり・・・
「順也・・・愛してるよ・・・本当だよ・・」
 それを堪えたせいで掠れてしまう声でそう言い残し、西原は廊下に出て襖をそっと閉めた。

「うぇ・・・うぇぇぇ・・・うぇ・・ぇ・・」
 西原が出て行き、一人になった部屋。
 それすらも大好きな足音が遠ざかって行くのを布団の中で聞き、それが完全に消えてしまうのを待って、順也は泣き出した。
「うぇっ・・・西原ぁ・・・どうしよう・・・俺っ・・エグッ・・オマエにもういいって言いたいのに・・・どうして言えないんだぁ・・?」
 確かに約束を破った西原に、最初は凄く腹を立てていた。
 あんな何度も約束をしたのに、それを破ってしかも破った事を分ってくれない西原の顔なんか、もう二度と見たくないと思っていた。
 でも、今日はそれを全部ちゃんと謝ってくれたから、もう西原と仲直りしようと、くるまった布団の中で順也は思った。
 
 でもどうしてなんだろう?
 布団から出て、何時もみたいに西原にギュッと抱きついて、『もう怒ってないぞ』と言いたかったのに、そうしようとすると頭の中にあの場面が浮かんだ。
 翔也に抱えて貰ったまま入った本家の道場で、何故か上半身が裸の西原が、鷹也にその身体を触られている。
 鷹也がブヨブヨと太った醜い手で触っているその綺麗な身体は、順也だけのモノの筈だった。
 誰にも触らせないと約束したその身体の上を、鷹也の手がゆっくりと動き、西原はそれを振り払おうともしない。
 その時に見てしまった場面が頭の中にこびり付いていて、西原のことをもう許そうと思っているのに、悔しくて身体が固まり声が出なくなってしまう。
 西原は心から謝ってくれていて、もう仲直りしなくちゃいけないと分っている。
 でもどうしようもなく悔しくて・・・悔しくて・・・悔しくて・・・
 結局、順也は西原が部屋を出て行ってしまうまで、一言も声を出せないままだった。

「どうしよう・・・俺・・・どうしよう・・西原ぁ・・・西原ぁ・・・」
 心では大好きな恋人に思い切り甘えたいと思っているのに、身体がそれを拒否してしまう。
 こんな事は初めてで、思い通りにならない自分自身を相手に途方に暮れた順也は、夕暮れに沈み見る見る暗くなっていく部屋の中で、小さく恋人の名前を呼び続けた。



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2008.05.29(07:43)|hanging gardensコメント(0)トラックバック(0)TOP↑
陽菜様、こんにちわっ
コメントありがとうございます(><)
余りコメントできないなんてそんなとんでもないっ
『スッゲー頻繁じゃん?』と喜んでいます(^^)
西原をご心配頂きありがとうございます
でもでも、そんな彼にはその後に、その苦悩を上回る(腐)ご褒美がっ!
もう少し、苦悩してウジウジする西原をご堪能ください!

他にも、拍手、ランキングポチを頂きありがとうございます。
物凄い勢いで励みになっています。

何時までも拙い小説ですが、これからもよろしくお願いします\(^▽^)/



2008.05.29(07:25)|hanging gardensコメント(0)トラックバック(0)TOP↑
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