しかし幾ら構うなと言われても、『順也大好きっ!』な人間ばかりなので、体調の悪い順也を放っておけるわけがない。
しかも順也が体調を悪くした事に、誰もが少なからず責任を感じていたので、皆が何かにつけてご機嫌を伺おうとチョコチョコ病室に顔を出していたら、
「もう誰もお見舞いに来なくていいぞっ!」
お昼に目を覚ました順也から、夕方にはそう怒られてしまった。
そして興奮したせいなのか、その後にはそれまで無かった熱まで出してしまう。
「はぁ・・・だから言ったでしょうに、順也君には医学的な治療も必要ですけれど精神の安静が必要です、皆さん心配なお気持ちは分りますけれど、私が必ず責任を持ちますから、今日はお母さん以外はお引取りください」
それか院長室に全員が呼び出され、かなりげんなりとした顔の三都葉にお説教されて、付き沿いの小枝子以外は病院から追い出されてしまった。
西原はそれでも、順也は直に自分を呼んでくれるものと信じていた。
「西原ぁ、大好きだぞ」
「うん、俺も大好きだよ、でもちょっと離れてね、これじゃあ洗濯物が畳めないよ」
「そんな事は後でいいから、先に俺をギュッってしてくれよなっ」
「そんな事って・・・全部順也のだよ」
「んんっ!してくれよなっ!」
「はいはい、ギュッ、これでいい?」
つい先日まで、それこそ身動きも自由に為らない位に纏わり付いて慕ってくれていたのだ。
不機嫌の理由である体調の悪さが直れば、『触るなっ』とまで言われる程に嫌われる理由も無い。
でも、次の日になっても順也は誰にも合いたくないと言い続けるらしくて、西原は段々と不安になった。
でも、三都葉に釘を刺されているので無理に病院に押し掛ける訳にもいかなくて、何時順也が呼んでくれるのかと待ち侘びて、何もしないまま電話の前でウロウロして一日が終わった。
そして、覚醒剤を打たれてしまったと言っても一度きりの事で、3日目には順也は全快して、最後の検査の結果が出る夕方には退院出来る事になった。
もう身体は完全に健康に戻った筈なのに、しかし退院する夕方まで、順也の機嫌は結局治らないままだった。
『誰にも会いたくない、迎えにも来なくていい』と頑固に言い続けて、小枝子や三都葉を困らせたらしい。
それでも、本当に迎えに行かないわけにはいかないので、史也達は、かなり複雑な表情で病院へ行き、西原だけは家で皆の帰りを待つことにした。
もしかしたら、家に帰れる事で機嫌が良くなっているかもしれない。
一抹の期待をしながら、48時間振りに会える順也を待っていた西原だったけれど、順也は家にも入らずに自分の部屋の離れに直行してしまい、その期待は淡くも崩れ去ってしまったのだった。
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しかも順也が体調を悪くした事に、誰もが少なからず責任を感じていたので、皆が何かにつけてご機嫌を伺おうとチョコチョコ病室に顔を出していたら、
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そして興奮したせいなのか、その後にはそれまで無かった熱まで出してしまう。
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それか院長室に全員が呼び出され、かなりげんなりとした顔の三都葉にお説教されて、付き沿いの小枝子以外は病院から追い出されてしまった。
西原はそれでも、順也は直に自分を呼んでくれるものと信じていた。
「西原ぁ、大好きだぞ」
「うん、俺も大好きだよ、でもちょっと離れてね、これじゃあ洗濯物が畳めないよ」
「そんな事は後でいいから、先に俺をギュッってしてくれよなっ」
「そんな事って・・・全部順也のだよ」
「んんっ!してくれよなっ!」
「はいはい、ギュッ、これでいい?」
つい先日まで、それこそ身動きも自由に為らない位に纏わり付いて慕ってくれていたのだ。
不機嫌の理由である体調の悪さが直れば、『触るなっ』とまで言われる程に嫌われる理由も無い。
でも、次の日になっても順也は誰にも合いたくないと言い続けるらしくて、西原は段々と不安になった。
でも、三都葉に釘を刺されているので無理に病院に押し掛ける訳にもいかなくて、何時順也が呼んでくれるのかと待ち侘びて、何もしないまま電話の前でウロウロして一日が終わった。
そして、覚醒剤を打たれてしまったと言っても一度きりの事で、3日目には順也は全快して、最後の検査の結果が出る夕方には退院出来る事になった。
もう身体は完全に健康に戻った筈なのに、しかし退院する夕方まで、順也の機嫌は結局治らないままだった。
『誰にも会いたくない、迎えにも来なくていい』と頑固に言い続けて、小枝子や三都葉を困らせたらしい。
それでも、本当に迎えに行かないわけにはいかないので、史也達は、かなり複雑な表情で病院へ行き、西原だけは家で皆の帰りを待つことにした。
もしかしたら、家に帰れる事で機嫌が良くなっているかもしれない。
一抹の期待をしながら、48時間振りに会える順也を待っていた西原だったけれど、順也は家にも入らずに自分の部屋の離れに直行してしまい、その期待は淡くも崩れ去ってしまったのだった。
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